日本電気株式会社

キャリアを積み重ねる中で、新たな役割を果たすためのスキルをGMSで習得

日本電気株式会社
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官公ソリューション事業部門 CIQソリューション統括部 第一システムグループ 主任 山廣 佑樹さん

受講科目:クリティカル・シンキング(2022)

※部署・役職はインタビュー当時

まとめ
業種
  • 電子/電気機器
受講科目
  • クリティカル・シンキング
受講形態
  • オンライン
課題
  • SEとして技術を磨いてきたものの、必ずしもシステムに詳しくはないお客様への説明に苦慮していた
受講内容
  • 大きくグルーピングして考える、多様な視点で仮説を複数立てる、検証してから結論を出す、と言った考え方を学んだ
  • ケースを通じて上記の考え方を何度も繰り返すことで、自分のスキルとして定着し、実務で使えるという手応えを持てた
成果
  • 自分の考え方の癖(細かいところにこだわってしまう、想定した結論に合った根拠を探してしまう)に気づけた
  • 過去の報告書を見返し、「もっと分かりやすく作れたのに」と気づけるようになった

背景と課題

官公庁向けのシステム開発や、新入社員の育成を担当

システムエンジニアとして、官公庁向けのシステム開発をしています。
当社には新卒で入社して8年目を迎え、最近ではお客様にプレゼンテーションをする機会も増えてきました。これらの業務に加え、私の部門に配属される新入社員の育成も担当しています。

必ずしもシステムに詳しくないお客様へ、わかりやすく説明するためのスキルが必要

当社のシステムエンジニアは、入社5〜6年目からリーダーの役割としてお客様のオフィスへ訪問し、プレゼンテーションをする業務を担うようになります。
これまでシステム開発を通して技術力を磨いてきた一方、必ずしもシステムに詳しくはないお客様に対して、わかりやすい説明をするためのポイントが掴めず、悩んでいました。

お客様へ説明する内容は、新たに開発する機能やPoC(実証実験)、システム障害の対応報告などがあります。こうした場面で、事実をしっかり伝えるべき点と、解説を付け加えながら伝えるべき点との切り分けが難しいと感じていました。

お客様訪問前に説明資料を上司にレビューしてもらうと、「表現がわかりにくい」「この内容では、お客様が逆に不安に思ってしまう」などと、厳しいフィードバックを受けることの連続だったのです。相手の視点で伝える内容を組み立てるべきだと頭ではわかりつつも、お客様に理解・納得いただけるだけの内容に仕上げることができていませんでした。

このような経験を何度もするうちに、システム開発で求められる論理性と、説明の場で必要な論理性は異なるのだろうと感じるようになっていました。システム開発においては、細かくロジックを積み上げて設計する頭の使い方をします。その一方、お客様へ説明する際は、すべての内容を細かく説明をすればよいわけではありません。

入社して数年間、業務では社内のシステムエンジニアや営業担当と話すことばかりだったので、このタイミングで新たなスキルをつける必要があると考えていました。

事前準備と受講内容

クリティカルシンキングが悩みに合致しており、迷うことなく受講を決めた

お客様へのプレゼンテーションで悩んでいたタイミングで、上司から「グロービス・マネジメント・スクール(GMS)を受けてみないか」と話をもらったことがきっかけです。
私の所属する事業部門では公募でGMSに社員を派遣する制度があり、その制度を使って、自分で科目を選んで受講できるということでした。

GMSのホームページで開講科目を見たところ、クリティカル・シンキングで学ぶ内容が、まさに自分の悩みに合致していたので、迷うことなく受講することを決めました。

3か月は長丁場だが、回を追うごとにクラスに参加しやすくなっていった

社外の方と一緒に、3か月間という長い期間をかけて学ぶ機会は初めてだったので、クラスについていけるかの不安がありました。
クラスのレベル感や受講する仲間の年齢層など、様子がわからないままDay1を迎えたことを覚えています。

ところが実際に受講が始まってみると、業種や役職、年代もさまざまな方が集まっていることがわかりましたし、グループワークが多くあったおかげで緊張も解け、回を追うごとにクラスに参加しやすくなりました。

業務と受講との両立も不安に感じていましたが、土日にまとまった時間を確保してテキストやケースを読み、業務の隙間時間に少しずつ予習を進めるようにしていました。アサインメントやレポートの提出が期限ギリギリになってしまったこともありましたが、なんとか乗り越えられたように思います。

また、急に業務の打ち合わせが入ることがあっても他のクラスに振り替えられるので、GMSの制度に助けられながら、最後まで欠席することなく受講できました。

※振替制度の詳細はこちら

「この内容は、仕事のこの場面で使えそうだ」

講師の説明が実務に即していることばかりでしたし、GMSで学ぶプロセスを経ると、現場ですぐに使えそうだと感じられたのが印象に残っています。
これまで研修等で何かを学んだ際、実務と遠い内容のように思えて、業務との紐付けが難しく感じた経験がありましたが、GMSで学ぶ内容はその真逆でした。

時にはデータも用いながらケースの内容を分析し、自分なりの結論を出して、ディスカッションすることで、「この内容は、仕事のこの場面で使えそうだ」と気づくことが多くありました。

特にグループワークをすると理論を早く理解でき、学びが深まるように思います。これまで経験した社内研修では講義型のスタイルが多かったので、こんなに多くグループワークをやるのかと当初は驚きましたね。自分と異なる意見をたくさん聞くことは、新鮮な体験でもありました。

オンラインクラスは、イメージしていたよりもはるかに学びやすかった

また、私はオンラインクラスを受講し、受講前のイメージよりもはるかに学びやすいと感じました。オンラインクラスのグループワークでは、Zoomのブレイクアウトルームに入ると3〜4名だけのクローズドな空間になるので、周囲の雑音を気にせず議論に集中できたように思います。

もう一点、オンラインクラスの特徴としてチャット機能があります。チャットに意見を打ち込む際は、短時間で頭をフル回転させるので疲れるのですが、全員の意見が可視化され、多くの視点が得られたように思います。チャットはクラス終了時にダウンロードできるので、後で見返せる点でも役立ちました。

成果と今後の展望

過去の報告書を見返し、「もっと分かりやすく作れる」と気づけるようになった

まだ受講を終えて1か月ほどしか経っていないので、実践して成果が出るのはこれからとなります。
ですが、3か月間、腰を据えてクリティカル・シンキングを学んだことで、自分の考え方の癖に気づきました。問題点を探すために分析をする際、私は最初から細かいところばかりにこだわる傾向があることです。緻密に設計するというエンジニアの業務特性によって培われた習慣なのかもしれません。また、結論をある程度想定してしまってから、その結論に合う根拠を探す癖もあったように思います。

クリティカル・シンキングでは、まず事象全体を見渡していくつかに大きくグルーピングして考えたり、多様な視点で仮説をいくつも立てて検証してから結論を出したりする考え方を学びました。これを何度も繰り返せば自分のスキルとして定着し、実務で使えるという手応えがあります。

受講を終えた後で、過去に自分が作成したお客様向けの報告書を見返すと「GMSで学んだことを取り入れれば、もっとわかりやすく作れたのに」と、改善点に気づくこともありました。

より上位職の役割を担うため、社外での学びを続けていきたい

マーケティングや経営戦略の分野に興味をもっています。
今後、キャリアを重ねていくうえで、部門の予算や方針を作るなど、今よりも上位職のリーダーとしての役割を担いたいと考えています。その一方で、リーダーに必要なスキルはOJTで学ぶ機会がしっかりあるわけではないと思うのです。新たな役職に就いた際にしっかり活躍できるよう、将来の自分への投資として学びたいと考えています。

このように思ったのは、今回クリティカル・シンキングを受講したからこそです。他社の皆さんと一緒に学ぶ経験を通して、多くの考え方や価値観に触れました。今後もまた社外に出て学ぶことで、考え方の幅を広げていきたいと思っています。

日本電気株式会社 ページです。GMSなら幅広いカリキュラムを1科目から受講可能。