森永製菓株式会社様

我流の考え方からの脱却。関係者を巻き込み、広報活動やコーポレートブランディングの仕組みを構築

森永製菓株式会社様
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コーポレートコミュニケーション部 広報グループ 渡辺 啓太さん

受講科目:クリティカル・シンキング(2023)

まとめ
業種
  • 食品/農林/水産
受講科目
  • クリティカル・シンキング
受講形態
  • リアル
課題
  • これまでの業務において、我流の考え方でやってきたことに課題感があった
  • 自分の思考を整理し、スピード感をもって業務を進め、意見を出せるようになりたいと考えていた
受講内容
  • クラス内でのディスカッションを通して、多様な意見や考え方に触れ視野が広がった
  • 懇親会の幹事も行い、多様な業種・職種の受講生と交流し、考え方に触れられた
成果
  • 学びを活かすことで、広報活動の仕組みづくりやコーポレートブランディングにおいて目指す姿を描き、KPIやプロセスを設定し、関係者にプレゼンテーションをして巻き込んでいくことができている

背景と課題

広報の業務を通して、企業価値向上に取り組む

10年間にわたり、新規事業の立ち上げに従事していました。「ハイチュウ」や「森永ミルクキャラメル」、「小枝」などの当社製品を用いて、オリジナルのお菓子が小ロットから作れる「おかしプリント」というサービスは、私が立ち上げた事業です。

2023年度からは広報グループに所属し、プレスリリースの作成と配信、メディアからの取材対応、社内広報や危機管理広報などを担当しています。

並行して、広報活動全体の仕組みづくりや、企業価値を上げるためのコーポレートブランディングにも携わっています。直近では、「1チョコ for 1スマイル」というカカオの国の⼦どもたちの教育環境の改善や児童労働問題への取り組みを、商品の売上の⼀部を使って⽀援する活動でガーナに渡航し、現地の子どもたちとその家族、農家の皆さん、政府関係者とさまざまな対話をしてきました。

我流でやってきた「物事の考え方」を見直したかった

社内外のステークホルダーへ自信をもって意見を述べるためにも、我流でやってきた思考方法を見直し、「考え方を考える」という経験をしたいと思っていました。

これまでに経験した業務を振り返ってみると、効率的な考え方ができていなかったのでは、と。自分の頭の中を整理できれば、よりスピードを上げて仕事が進められる、と考えていました。

広報に異動し、その考えは顕著になりました。誰にとっても理解しやすいプレスリリースを作ること、広報活動のPDCAを回す仕組みを関係者に説明し理解してもらうことにおいて、自分自身の考え方をブラッシュアップしたいと感じていたのです。

事前準備と受講内容

仕事の根幹となるスキルである「クリティカル・シンキング」を選択

GMS(グロービス・マネジメント・スクール)で学ぶことになったきっかけは、社内でGMSへの通学制度があったことでした。

学ぶ科目は会社が指定した科目の中から本人が選べることになっています。私は自分自身への課題感から、仕事の根幹となる考え方をこのタイミングで体系的に学びたいと思い、「クリティカル・シンキング」を選択しました。初めてのGMS受講だったので、まずは土台となる分野を学びたいと思いましたし、GMSを受講した同僚からの評判も良かったので、迷わず決められました。

隙間時間を活用し、予習や復習をコツコツと進めた

過去にGMSを受講した方々からは予習・復習が大変だという話も聞いていましたが、課題があったほうがスキルは身につくだろうとポジティブに捉えていました。会社から貴重な機会をもらったのですから、しっかり学びたいと考えていましたね。

予習と復習は、平日は仕事と育児で時間が取りにくいため、休日である土日に進めていました。気をつけていたのは、クラスを終えてから復習に取りかかるまで1週間以上空けないようにすることです。課題の内容を確認するだけでもいいと思って、こまめにテキストやケースに目を通していました。

クラスで多様な意見や考え方に触れ、視野が広がる

クラスのメンバーとのディスカッションを通して、多様な意見や考え方に触れながら学べたことが印象に残っています。5〜6人で行うグループディスカッションでも、同じテーマに対して各々が異なる視点で予習をしていることがわかり、自分の視野が広がりました。また、メンバーからフィードバックをもらって、自分の前提に誤りがあったと気づけた場面が何度もありましたし、自分が凝り固まった考えをしていたとも感じました。

懇親会の幹事をさせてもらって、多様な業種、職種の皆さんと交流できたことも貴重な機会になりました。受講が終わり、今はそれぞれの場で仕事をしていますが、将来何らかの形で繋がることがあるかもしれませんね。その時を楽しみにしています。

成果と今後の展望

広報の仕組みづくりにおける業務分析の質が上がった

3か月間、クラスでの実践を通して論理思考を体系的に学んだことで、自分の考え方に足りなかった点を気づけました。これまでは我流の考えに対して根拠のない自信をもっていましたし、思いつきで他者の意見へ質問や指摘をしていたように思います。

成長を感じている点として、自分の思考を整理できるようになりました。物事を分解して捉える、複数の視点で考える、といったことを実践できています。

こうしたスキルが身についたことで、広報業務の仕組みづくりにおいて業務分析をする際も、数値化して複数の切り口で捉えて示唆を得られるようになりました。

自分の考えに自信がもてるようになり、過去の経験からの学びも得られた

根拠を明らかにして、自信をもって自分の考えを導き出せるようにもなりました。他の人の意見に対しても、どの段階の意見が自分と違うのか、どの視点が抜けているのか、どのような前提を置いた意見なのかといったことを考えたうえで、質問や指摘ができるようになったと実感しています。

これまでは、仕事を早く動かしたい気持ちが先行し、直感的に物事を進めていたことが多かったように思います。決め打ちで進めたことは論理の飛躍が起こりやすいため、他者からの納得が得られない場面もありました。結果的にローンチできた新規事業も、本質的な課題の捉え方や検討事項の抜け漏れなど改善すべき点がありましたし、強引な判断をしたこともあったと、今だから気づけます。

ただ、苦しかった事業立ち上げも、GMSで論理思考を身につけたうえで振り返ると学びがありますし、今もサービスが継続されていることを思うと、かけがえのない経験になりました。

新しいチャレンジをして、学んだことを生かしたい

クリティカル・シンキングは、考え方を学んだだけでは何の意味もないと実感しています。学んだことを生かす場を自分で掴んで、価値を生み出していくことが重要だと思うのです。

私の役割であれば、広報活動の仕組みづくりやコーポレートブランディングにおいて、目指す姿を描き、KPIやプロセスを設定し、関係者にプレゼンテーションをして巻き込んでいくこと。こうした一つひとつの営みにクリティカル・シンキングを生かせるので、学んだからには新しいことにチャレンジして成果を生み出していきたいと思っています。

ビジョン実現に向け、広報として成果を出していきたい

120年以上続く老舗食品メーカーの広報として、今後も引き続き、企業価値を上げるためのブランディングに邁進していきたいと思います。今は、広報の分野を極めようと思いPRプランナーの資格取得を目指している最中です。広報グループに異動してまだ1年目ではありますが、GMSで培った論理思考だけでなく専門的なスキルも磨き、プロとして成果を出したいと考えています。

森永製菓グループは2030年にウェルネスカンパニーへ生まれ変わるという「2030ビジョン」を掲げています。このビジョン実現に向け、学んだことを生かしながら社内外の情報を整理し、ステークホルダーにメッセージを伝え、会社を変えていく力を強化していきたいです。GMSで学んだ論理思考は、物事を前に進めるためのエネルギーになると思っています。

クラスの最終回、講師から「実践あるのみ」という言葉をいただきました。この言葉を胸に、これからも打席に立ち続け、失敗しながらも前に突き進んでいきたいと思います。

森永製菓株式会社様 ページです。GMSなら幅広いカリキュラムを1科目から受講可能。