考える視点を広げられたGMSでの学びは、会社が成長していくための財産になる
東急リバブル株式会社
経営管理本部 法務・コンプライアンス課 課長 鈴木 大吾さん
受講科目:クリティカル・シンキング(2022)
流通事業本部 店舗企画課 課長 平井 茂樹さん
受講科目:クリティカル・シンキング(2022)
※部署・役職はインタビュー当時
まとめ
業種
- 不動産
受講科目
- クリティカル・シンキング
受講形態
- リアル
- オンライン
課題
- 役員層を納得させる報告やプレゼンテーションが出来ていなかった
受講内容
- クリティカル・シンキングの考え方(解決すべきことに対して論点を出し、考えを進めること)は、仕事にも十分応用できると気付いた
- 営業職で培ったスキルを改めて整理し、言葉にできたことで、自分が足りない点に気づくことができた
成果
- 経営視点の関心事を盛り込みながら、経営層への報告準備ができるようになった
- クリティカル・シンキングの考え方を、チームの皆で共有・実践することで、出店戦略の進化が進んでいる
背景と課題
全社の法務や、コンプライアンス研修、内部通報窓口などが主な業務
鈴木さん:
法務とコンプライアンスを担当して3年目になります。全社の法律にまつわる対応をしたり、社内のコンプライアンス研修や内部通報窓口をしたりするのが主な業務内容です。それまでは、不動産の売買を仲介する営業や、人事・総務の仕事を経験しました。
不動産売買を仲介する店舗の出店戦略や、既存店舗の保守・管理を担当
平井さん: 店舗企画課で、不動産売買を仲介する店舗の出店戦略・企画を立てるとともに、既存店舗の保守・管理も行っています。今の部署に異動したのは2022年春で、グロービス・マネジメント・スクール(GMS)に通学した半年前でした。それ以前は、新卒入社以来、鈴木さんと同じ営業職でした。経営層が納得する報告・プレゼンテーションができず、悩みを抱えていた
鈴木さん:
当時の悩みごとは、役員への報告の場で、役員が納得できる報告ができないことでした。用意していなかった論点の質問が役員から出ることが多く、持ち帰って追加報告していたことを覚えています。
それまでの業務でも経営層へ報告する場面はありましたが、法務担当になってから、うまく説明できないことが増えていました。自分が企画したことではなく、他の社員が担当している案件について起きたトラブルを説明するため、どうしても説明内容が不足しがちになっていたのです。
平井さん:
私は店舗企画課の新しい仕事で壁にぶつかっていました。
出店戦略を経営層へ説明して了承を得るには、投資価値を論理的に説明せねばなりません。ですが、店舗企画課の前は営業職だったこともあり、経営層へのプレゼンテーションは初めてです。何をどう説明すれば投資判断をしてもらえるのだろうか、と悩んでいました。
事前準備と受講内容
社内派遣制度を用いて、GMSへの通学を決断
鈴木さん:
当社には、各本部から推薦された管理職を、GMSへ派遣できる制度があります。私は今の仕事に就いて2年目のタイミングで声をかけてもらいました。
平井さん:
私は異動して数か月のタイミングで、GMS受講の話をもらいました。新しい仕事につまずいていたタイミングに加え、迷ったらまず行動してみることを心がけているので、チャレンジしようと決断しました。
早め早めの予習を心がけたおかげで、万全な準備ができた
鈴木さん:
以前GMSを受講した同僚から「課題が大変だ」と聞いたので不安に思い、Day1のクラスが始まる前から早めに予習を進めていました。教材がダウンロードできるようになったらすぐに目を通して、万全な準備をしておこうと思っていましたね。
平井さん:
同じ時期に「クリティカル・シンキング」を受講する同僚が何人かいたので、そろそろ準備しないと間に合わなくなるよ、などと声をかけ合って事前準備を進めていました。おかげで、大きな心配ごとはなく臨めたように思います。
他業界の仲間と幅広いビジネスの話をすることで、多くの気づきを得られた
平井さん:
初回のクラスから、他業界で働く皆さんと交流して大きな刺激を受けました。
不動産業界は他業界に比べて急激な変化が起きづらく、どうしても視野が狭くなりがちです。例えばIT技術の導入も、他業界ほど早くありませんでした。そのため、他業界の皆さんと幅広いビジネスの話をすることで、多くの気づきがありました。
グループワークも印象に残っています。話しやすい雰囲気を講師に作ってもらったので意見が出しやすく、自分も遅れてはいけない、と思いながら参加していました。毎回が刺激的で、これほど頭が疲れた体験は今までなかったのではないかと思います。
学んだことを即、実践できる環境があることも良かったですね。実はGMSの受講が、新規出店のタイミングと重なっていたのです。そのため、経営層と議論をすることが増えており、今日学んだことを明日には実践できる、最高の環境でした。大変でしたが、学びがリアルタイムで役立つ場面が多くありましたね。
オンラインクラスで発言の機会が多くあることは良い意味で意外だった
鈴木さん: 私はオンラインクラスに参加しました。「他の参加者と交流しやすい通学の方が間違いなくいいだろう」と思い、当初は通学クラスで申し込んでいたのですが、スケジュールの都合でやむを得ずオンラインクラスに変えたのです。 実際に参加してみると、オンラインクラスは通学クラスと大差ないどころか、発言の機会が多くあることは良い意味で意外でした。特に、チャットを使うとクラス全員の意見が可視化され、多様な考えに触れられます。そこから発言によって議論を深掘っていくプロセスによって、学びが多く得られました。 問いを投げかけてくれる講師のファシリテーションが良く、発言回数の豊富さにも触発されて、自分もしっかり意見を出してクラスについていこう、と前向きな気持ちを最後まで保てたと思います。 平井さん: 受講者同士で自主的に行う勉強会も、オンラインで参加しました。復習をしてから勉強会に参加すると、更に考えが深まることを実感しました。一人で予習・復習を進めるよりも多く学びが得られたように思います。 鈴木さん 私も、勉強会に参加してクラスの振り返りをしました。理解が深まるいい機会でした。成果と今後の展望
クラスで学んだ論点の出し方を、チームの皆で実践中
平井さん:
論理思考を一通り学んでみると、自分が営業職の時に持っていた考え方は、今の仕事にも十分応用できると気付かされました。
受講前の私は、店舗企画課の仕事は、営業職でお客様に成約いただくまでのプロセスとは全く別の考え方が必要だと思っていたのです。ところが、解決すべきことに対して論点を出し、考えを進めることは共通しているんですよね。「これで良かったんだ」と、自分の疑問に答え合わせができたように思いましたし、何より安心しました。
GMSでの成長は、考える際の論点を増やすための視点を体得したことです。今はこの考え方を、チームの皆で実践しています。自分の考え方を共有し、メンバーから指摘をもらいながら、出店戦略を少しずつ進化させているところです。
また、学んだことをチームで実践することで、会社の財産になると感じています。業務そのものやノウハウが属人化しないので、担当者が入れ替わったとしても引き継がれていきますよね。感覚だけで仕事をしていると、担当者がチームから抜けたら何も残りませんから。会社の成長のためにも、体系的な学びを組織に残していくのは大切だと考えています。
経営層への報告準備の際は、学びをまとめた振り返り資料で論点をチェック
鈴木さん: 私も平井さんと同じく、営業職で培ったスキルを改めて整理できました。体験の積み重ねで体得していたものを言葉にできたことで、自分が足りない点に気づけるようにもなりました。 私は、受講を終えて半年以上経った今も、学んだポイントをまとめた振り返り資料をパソコンに表示させています。仕事の様々な場面で、論点のチェックをこの資料で行っています。経営層への報告準備をする際も、経営視点での関心事を考え、準備できるようになりました。 そう考えると、これほど長く活用できている学びは初めてかもしれません。クリティカル・シンキングの書籍はだいぶ前に読んでいたのですが、本質的には理解できていなかったのだろうと感じます。受講するとしっかり身に付いて、業務で実践できるようになるものですね。経営戦略やマーケティングの分野へ、学びを広げている
鈴木さん:
経営戦略やマーケティングの分野に興味が出ていて、経営戦略に関する書籍を少しずつ読み進めているところです。上司がグロービス・エグゼクティブ・スクール(GES)を受講し、その際の参考書籍を教えてくれたので、最近はその本を読み始めたところです。