日本生命保険相互会社

20代でリーダーシップを学ぶことは大きな意義があった

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人事部 営業人事G 副主任 秋山 啓輔さん

受講科目:リーダーシップと人材マネジメント基礎(2021)

※部署・役職はインタビュー当時

まとめ
業種
  • 金融
受講科目
  • リーダーシップと人材マネジメント基礎
受講形態
  • オンライン
課題
  • 人事戦略を企画して実行に移すための知識やスキルが不足していた
  • より良い人事制度の策定・運用のため、外の環境で議論を交わし、自分の価値観を広げたいと感じていた
受講内容
  • 「リーダーシップと人材マネジメント基礎」を学ぶことで、自社の上位職に必要なリーダー像を考えられると思った
  • 他社の方との学びを通じて新たな価値観に触れ、視野の広がりを得たかった
成果
  • 「完璧な人事制度を作り上げなければならない」という先入観を払しょくできた。人事制度を、社内外の環境や全社戦略に整合させるという視点で考えられるようになった
  • リーダーシップは状況に応じた取り方があるという「パス・ゴール理論」が、他部署との交渉・調整業務において大いに活きる学びとなった

背景と課題

1年前から人事部へ。人事考課や制度改正など、人事戦略にまつわる業務を担当するように

人事部で、人事考課や制度改正など人事戦略にまつわる業務を担当しています。職員が意欲・モラル高く仕事に取り組める環境を整備し、女性管理職登用の更なる推進(女性活躍推進)、時代環境を踏まえた考課運用の実施をすることがミッションです。

現在の業務を担当してもうすぐ1年になります。それまでは入社以来3年間、都心部の支社で保険販売の企画・執行や職員育成に携わっていました。

人事戦略を企画して実行に移すための知識・スキルが不足していた

人事戦略を企画して実行に移すための知識やスキルが、圧倒的に足りていませんでした。
まず、一般的な人事制度や社内制度を理解しなければ職員の査定や評価ができません。この基本知識のキャッチアップだけでも大変な上に、上司や同僚、その他職員に自分の企画を説明し理解してもらう必要もあります。さらにコロナ禍への対応も生じています。感染拡大の状況に応じて、職員の働き方を迅速かつ柔軟に変える必要性があるのです。

大きな組織の中にいると自分が今何をしているのかわからないといった感覚になるときもあります。そうした課題を打破すべく、俯瞰してマクロな視点から物事を考える必要性があると考えていました。

より良い人事制度を作り運用するために、自分の価値観を広げたかった

また、今の仕事は社外の人と交流する機会が少なく、自分の価値観は社外と比べてどのような違いがあるのか確かめたい気持ちもありました。外の環境で意見をぶつけ合う機会がほしいと思っていたのです。

自分の価値観も広げていかなければ、より良い人事制度を作り、運用することはできません。企画も実行も思うようにできない自分の未熟さを日々感じていました。

事前準備と受講内容

「リーダーシップと人材マネジメント基礎」は、今の自分にまさにぴったりの科目だと感じた

自分への課題感が増していたタイミングで、会社からグロービス・マネジメント・スクールの受講案内をもらったことがきっかけです。

「リーダーシップと人材マネジメント基礎」の科目が自分の業務にまさに当てはまると感じ、グロービスのホームページを見ると、理論を体系的に学んでスキルを磨ける場だと分かりました。リーダーシップも学べば、当社ではどのようなリーダー像を持ち合わせた人を上位職に登用すべきかを考えられるとも思いました。

また、他社の方とも一緒に学ぶので、新しい価値観に触れ、自分の視野の狭さに気づけそうだと期待できたことも決め手でした。

不安は3つあった。しかし毎回の講義内容がとても刺激的で、いつの間にか不安は解消されていた

不安は大きく3つありました。まずは、講義についていけるのかという単純な不安。2つ目は、仕事と受講を両立できるか時間的に心配だったこと。3つ目は、クラスに私と同年代である20代の受講生が少なく、他の受講生との年齢的なギャップに漠然とした不安を感じたことです。

クラス開始前、皆さんの自己紹介をディスカッションボード(クラスごとに用意される、WEB上のコミュニティページ)で見ると、管理職になりたてのミドル層の方が多いように思いました。これは「リーダーシップと人材マネジメント基礎」の科目特有かもしれません。

ただ、実際にクラスが始まると、毎回の講義内容がとても刺激的で、いつの間にか不安はなくなっていました。

土日の学習と平日の業務でのアイデアを、繋げて考えられる生活サイクルを確立した

仕事と受講との両立については、試行錯誤しながら良い生活サイクルが作れました。まず、土日に集中して課題文を読み込み、自分の考えをまとめます。ただし一度考えたくらいでは結論がまとまらないことがほとんどです。その後、平日に業務をしていると、良いアイデアが自然と思い浮かぶことがありました。そのアイデアを平日朝、少し早起きして文章にまとめていたのです。

このサイクルを繰り返していくと、学びと業務をつなげて考えられる相乗効果がありました。1回のクラスに向けた予習・復習はトータルで10時間ほどだったと思います。

講師からの言葉や経験談から、目指したいリーダー像が見えてきた

毎回のクラスで、講師の方の話にどんどん惹き込まれていきました。最も印象に残っているのは、「リーダーは虎の威を借る狐になれ」という言葉。たとえ厳しい状況にあっても、小さくとも周囲に成功を見せることがリーダーの務めであり、それに耐えうる強さが必要だ、と講師自身の経験談も含めて真剣に語ってくれました。

これは私が目指したいリーダー像になりました。今の立場では、上司や先輩の負担を減らし、どうすれば成功に寄与できるのかを考えるのが部下の責務だと感じました。部下の視点でもリーダーシップへの気づきを得られたと思います。

年代の異なる受講生との交流を通じて、多様な考え方・経験談に触れることが出来た

受講生の皆さんとの交流も刺激になりました。同年代の仲間が少ない不安があり、最初のうちは若手の私が上の年代の皆さんへ意見することに恐縮していたのは正直な感想です。ですが、社会人としての先輩方から、組織をまとめたり、リーダーシップを発揮して何かを成し遂げたりした実体験を聞き、そこから学ぶことが多くありました。

振り返ってみると、年代が違うということはダイバーシティに富んだ環境でもあると感じましたね。多様な考え方に触れる貴重な機会でした。

オンラインでの受講により、全国各地に仲間ができた

また、私はオンラインクラスで受講したので、全国各地から受講生が参加していました。受講しなければ出会わなかったような様々な地域や業界の方々と、仕事や価値観にまつわる話ができました。当初、オンラインクラスを選んだのは通学時間を予習・復習に充てられるメリットを感じたからでした。全国に仲間ができたのは予想していなかった良さでしたね。

また、オンラインでは、講師だけではなくクラス全員の表情を見ながら受講できる点も魅力的でした。序盤はディスカッションする雰囲気を掴むのに苦労しましたが、回を重ねるごとに次第に慣れていきました。

成果と今後の展望

「完璧な組織・人事制度を作らねば」という先入観から解放され、社内外の環境や全社戦略との整合に意識が向くようになった

「完璧な組織や人事制度はない」と自分へ意識づけられたことが大きな成果でした。今の組織や人事制度に改善点があるなら、不満を募らせるのではなく「そのデメリットをどう補うか」の視点も持って改善の方向性を考えたり、運用で補完したりできるのだと頭の整理ができました。

それまでは、全員が納得できて公平性のある人事制度を完璧に仕上げなければならない、と思い込んでいたのです。その先入観が打ち砕かれ、社内外の環境や全社戦略に人事制度を整合させる視点で考えられるようになったことは、大きな変化でした。

「パス・ゴール理論」の学びを、多くの関係者との交渉・調整の場で実践していきたい

業務の進め方において大きな学びになったのは、リーダーシップは状況に応じた取り方があるという「パス・ゴール理論」です。置かれた環境に対応していく順応力を試されるのがリーダーであると感じました。これまでは、決まったリーダーシップスタイルで後輩に接し、結果的に自分の考えを押し付けていたこともあったかもしれません。この学びは、関係所管や他部署に対しての立ち回り方でも役立つと思いました。

今の業務は、多くの関係者に納得してもらう交渉力や調整能力が求められます。状況に応じた交渉、調整ができるよう実践していきたいと思います。

テクノロジーの知見を広げ、多様な人材が活躍するフィールドを用意していきたい

テクノロジーの領域に興味を持っています。デジタル化が進む中で、テクノロジーへ俊敏に対応していくことが企業成長の生命線につながると考えているからです。

当社でも、デジタルを活用したサービスや販売手法をさらに普及する必要があります。そのためには、人事戦略を考える我々もテクノロジーの知見を広げ、多様な人材が活躍するフィールドを用意する必要があると考えています。

自分から懐に飛び込むマインドを持てば、世代を超えた「学友の関係」を作ることができる

最後に、「リーダーシップと人材マネジメント基礎」をこれから受講する20代の方へ私の体験談をお伝えしたいと思います。クラスの仲間の大半は、年齢層が上の方々になるでしょう。その際に大切なのは、皆さんの話を傾聴し、懐に飛び込むマインドを持つことだと思います。

敬意を持って一緒に学ぶ気持ちがあれば、お互い高め合う学友の関係性になれるはずです。私自身も3ヶ月間の受講を通し、この考え方を持てたことは人生の教訓のひとつになりました。

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