囚人のジレンマ

MBA用語集

囚人のジレンマカテゴリ:交渉術・ゲーム理論

prisoner's dilemma

囚人のジレンマとは、各プレーヤーが常に利得の大きい選択肢(絶対優位の戦略)を選ぶ場合、協力した場合よりも悪い結果を招いてしまうゲーム。ゲーム理論のモデルの1つ。

このゲームには、AとBという2人の犯罪容疑者(プレーヤー)が登場する。2人はある犯罪に関連した別件容疑で警察に捕まった。罪を犯した可能性は高いが、決定的な証拠がないため、2人は別々の部屋で尋問されている。

ここでAとBが取りうる選択肢は、自白するか、自白しないかの2つとなる。2人とも自白した場合には共に懲役5年、2人とも自白しなければ共に懲役2年の刑が予想される。また、一方が自白して他方が自白しなかった場合には、自白した方が情状酌量により無罪となるが、自白しなかった方は懲役30年となる。

Aにとっては、自白すれば最も刑が軽くなるのだが、これはBにとっても同様である。しかし、両方とも自白してしまうと無罪にならない。そして、プレーヤー間において協力の約束ができていたとしても、個別の立場ではより利得が少ない戦略(絶対優位でない)を選ばざるを得ないため、常に裏切りの動機を内包している。

同様のケースは、実際のビジネスでも見ることができる。例えば、石油化学業界において第2次オイルショック後、過当競争体質から大不況に見舞われた。そこで通産省(現・経済産業省)の旗振りの下、特定産業構造改善臨時処置法に基づき、過剰設備の休廃止などを中心とした構造改革で合意した。各社が協力して減産することで、ある程度の価格を維持しようとしたのだ。しかし、個々の企業にとっては減産しないことが、常に利得が大きかった(絶対優位の戦略)ので、設備の休廃止を行う企業はほとんど無かった。

囚人のジレンマを回避するためには「裏切れば報復する」という罰則のメカニズムや、ゲームを何度も行う(勝ち逃げは許さない)、サイド・ペイメント(約束を守ったら報酬を与える)などの回避策が考えられる。

関連用語

絶対優位の戦略 

無料でグロービスのクラスが体験できます!もっと経営の理論をビジネスに活かしてみたいと思いませんか?

「分かる」だけで留まらず、「できる」ようになるために。

囚人のジレンマのような経営の知識を実務で使いこなせるようになるためには、体系的な理解と反復トレーニングが必要です。

グロービスマネジメントスクールなら、実際の企業の事例を用いた分析ディスカッションで、知識が定着するまで学ぶことができます。
「分かる」だけで留まらず、「できる」ようになるために。

グロービスでは、定期的に無料の体験クラスを開催しています。
実際のクラスがどのように進んでいくのか?そこからご自身がどれだけ学ぶことができそうか?
体感していただくことが可能です。ぜひご都合の合うタイミングでお越しください。

説明会&体験クラス 東京校 大阪校 名古屋校 オンライン 仙台の方 福岡の方 RSS